ありとあらゆる録音物の改善を手がけるサウンドリフォーマーの山川@HSR_YBです。
浮気疑惑を証明するため、カバンに小型ICレコーダーを仕込んだ配偶者のから「会話内容が全然聞こえないのでクリアにして欲しい」と、いう依頼は後を絶ちません。
特に浮気相手との会話がゲットしやすい車内録音は仕掛ける側の思惑とは裏腹に録音した内容がほとんど聞き取れないというケースが大半です。
録音に最も適していない車の中
以前のブログ「ノイズが持続するクルマ走行中の録音データの改善確率は0パーセント?」でも紹介した通り、走行中の車中は密会現場の証拠を抑えるのには最適ですが、会話の録音に適していません。
持続するエンジン音(強い音)
風切り音(強い音)
BGMやテレビ放送(人間の声成分とかぶる)
車内ではこれらの音成分が大半を占め、どこかに忍ばせたレコーダーでクリアに録音することは困難です。奇跡的にいい場所かつ静かな車内の場合もありますが、無音で走行するケースはさほどなく、バラエティ系のテレビ番組を車内で流していたり、歌が入ったBGMを流しているもの。人間同士の声は歌であれテレビであれ同じ帯域となるため、最新技術を持ってしてもそれらを分割することはできません。
知るべき小型ICレコーダー録音での鉄則
小型ICレコーダー(スマートフォンのボイスメモアプリ)は対面インタビューや商談時に卓上に置いて録音することを念頭に設計されています。
レコーダーのマイク部分から会話者の口元まで60cmくらいがクリアに録音できる目安。
見えない場所に隠したり、バッグの中ではまずマトモな録音は難しいでしょう。
↑インタビューを録音するならこれくらい
車中に限らず部屋の中にこれらのレコーダーやスマートフォンを設置してもマイクから対象者まで遠いので、同じくマトモな録音はできません。
長時間録音モードの弊害
浮気現場の盗み録りを試みようとする方は、終日録音し続けることを念頭に置くでしょう。ICレコーダーの録音モードには「高音質・長時間モード」があり、長時間録音を考えている方ならやはり「長時間モード」に設定してしまいがちですが、これには大きな落とし穴があります。
長時間モードは記録データ量を軽量化するため圧縮音源(mp3)となります。これは綺麗な品質のデータ(ここでは口元から50cm以内の近い場所で録音するなど)なら問題ないものの、車中やガヤガヤした居酒屋やカフェ、マイクから遠い場所での部屋での会話などを録音には最も適していません。また部屋に仕掛けたボイスレコーダーで、電話で会話している相手の声を拾える確率はゼロです。
圧縮音源はデータ軽量化を測るため、本来の音成分を間引いて記録されます。解像度の粗い写真データを引き延ばそうとしてもモザイクのようになってしまう現象はイメージしやすいと思いますが、音声データもそのような現象は起き、後で編集したりボリュームアップを試みても改善できないケースが大半です。
車中の決定的場面はドライブレコーダーデータをゲット
ドライブレコーダーは車が走行中に自動録画されますが、多くの機種で音声も同時に記録されています。バックミラー付近に取り付けるタイプが多く、そこから運転者と助手席同乗者の口元から近い場所にマイクが設置されており、割と高い確率でクリアに会話内容が録音されています。
超高級車はセキュリティも厳しいですが、家族で車をシェアしているようなケースではドライブレコーダーのSDカードをチェックすることで思わぬ浮気現場が発見できるかもしれません。クライアントの弁護士事務所からそういったドライブレコーダーの音質改善を受注することもあります。
映像もあり周辺の建物も確認できることから、場所や時間帯も特定しやすく証拠として説得力があります。
まとめ
車中の浮気現場は録音に不向きなので録音しても無駄に終わる場合が大半
マイクから近い位置で録音しないとマトモな会話録音はできない
車中の会話録音ならドライブレコーダーのデータが最適
なお音質改善サービスを運営する私には、主に弁護士からの仲介でこのような音源を取り扱っていることから事例で紹介しております。けして盗聴行為や隠し撮りを推奨する意味で当記事を扱っておりません。本人に許可のない隠し撮り・盗聴行為に該当する音源は原則としてお断りしています。
録音対象が配偶者であっても違法と判断される事例があるようです。
(外部)参考ブログ「自宅にICレコーダーを設置した行為が違法とされた事例」
※配偶者による録音でも違法となる場合があります
浮気行為の自主調査は弁護士等にご相談の上、行うことをお勧めします。
その上で録音物にお困りの案件がござましたらお気軽にご相談ください。
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