リモート合奏動画のミックス依頼がありました
録音物の音質改善やミックスマスタリングをプロアマ問わず、手掛けているサウンドリフォーマーの山川@HSR_YBです。
コロナ禍の中、ライブや演奏活動を自粛中のシンガーソングライターやジャズサックスプレイヤーなどのオリジナル楽曲のミックスワークが増えています。
定期的に受託している吹奏楽の動画編集がゼロになって青ざめていましたが、ミュージシャンの巣ごもり活動は私のようなフリーのエンジニアにはビジネスチャンスだったりします。
リモートセッションのミックスマスタリング
※動画は素敵だったのでイメージで転載しています
メディアに紹介されることが増えたリモートセッション(合奏)。中高生やプロ楽団の動画も現在YouTube上では非常に盛り上がっています。そんな動画音源のミックス依頼がありました。
今回の仕事の前に単一パートの音質改善依頼は受けたことがありました。それは住宅事情なのか、トロンボーンパートのみ河原での野外収録のため、風が混入してしまった音質を改善したいというケース。
しかし、今回は別々に収録したマルチトラック素材をミックスするというもの。
Cubase(DAW)導入した指揮者の野望とは
窓口になったのは楽団をまとめる指揮者の先生。リモート演奏録音のため、今回初めてDAWのCubaseを導入したそうです。
録音こそしたものの、イメージ通りのミックスができずに当方にご相談いただきました。
地域で活動する鼓笛隊は小学~高校生まで演奏レベルもまちまちなメンバー構成。
録音担当した指揮者の先生は木管パートのピッチ補正もしたいというリクエスト。
実は各々の演奏をDAW上で補正し、完成度を向上させる目論見もあったようです。
リモートならではのマルチ録音とハイテク補正
ブラスバンドはコンテストや定期演奏会では市民ホールなどで演奏し、ホール常設の天吊りステレオマイクにて収録するのが定番。
全員で合わせた音がホールの残響に混ざり、迫力あるクリアな音で収録できるのですが、これらは全パートが混ざって録音されます。そのため、後から楽器ごとのバランスを変更することはできません。
しかし、1パートごと個別に収録するリモート演奏なら、各楽器のボリュームバランスの変更はもちろん、
・フルートパートのピッチ補正や
・スネアドラムのタイミング修正
など、細かな調整、編集が可能です。
ポピュラー系の音楽はそういったレコーディング方法がもはや一般的。鼓笛隊の音源にそのような編集方法を用いることは当方にとっても新鮮な取り組みでした。
録音(動画)作品ならではの積極的編集による演出効果とは
ブラスバンドは各パートの練習成果を確かめるべく、その結果をナチュラルに録音される機会が一般的。
今回、楽団の指揮者からの積極的な編集リクエストにやや面喰いましたが、内容にはご満足頂いたようです。
・ピッチ補正
・リズム補正
・パートバランスの微調整
・クレッシェンド等の音量表現
これらをコントロールすることでより演出要素を高められることも確かです。
日常と違い、リモートでは同時に音を出せないぶん、こういった作品作りをするのも新鮮かもしれません。
いざ、配信しようとしたら音質がショボいとか、もっとホールで演奏しているみたいにゴージャスな音を得たいというお悩みをもつ楽団がおりましたら、お気軽にお問い合わせください。
録音作品ならではのきめ細かな音作りを高いコストパフォーマンスでご提供します。
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