iPhoneのボイスメモで録音した居酒屋での会話は文字起こしできない級の聴きづらさ
サウンド・リフォーマーの山川@HSR_YBです。
日頃から様々な音声データの修復やノイズ除去を手がけてますが、携帯のボイスメモやICレコーダーで録音した会話から雑音を消し、内容が聴き取れるようにクリアにしてほしいという要望は後を絶ちません。
離婚、パワハラ、モラハラ、セクハラなど、裁判の証拠として活用したい録音データ。カフェやファミレス、ホテルのラウンジや自宅のダイニングテーブルなどで録音されるケースが多数です。
昨年末、久々に依頼があったのが居酒屋での会話を明瞭にしてほしいとのリクエスト。賑わっているお店は誰もが想像できる騒がしさ。はっきり言って会話の録音には最も適していない場所ですが、上司からの日常的なパワハラ言動を抑えるにはこのタイミングしかなかったのかもしれません。
混ざった人の声は最新の技術でも個別処理ができない
男女差があったとしても、人の声はほぼ近い周波数帯域に偏るため、複数の人の声が混ざった録音データから特定人物のみの音を削除したり逆にクリアすることは最新技術でも不可能です。
※参考記事(最近のノイズ除去はここまでできる)
様々な人の声が飛び交い、歌入りBGMが大きな音で流れてる店はまさにカオス。文字起こし用に聞き取れるレベルに改善できない場合もあります。
改善できる目安は会話の主役がマイクに近いか否か
カウンター席に並んで話す場合など、取り出したい会話の2人の口元からマイク(携帯やボイスレコーダーの)が近い場合は改善確率がぐっと上がります。人の声がマイクに近いと強い低音域が確保でき、その強い音をデフォルメ処理等で、ガヤガヤした遠い場所の声より音像がより前に出て、解像度が増します。
メインの声がはっきりしていると、会話にかぶっていない後ろの声を消しこんだり、カチャカチャ耳障りな食器の音など、全体的な軽減処理のプランが立てやすいです。
今回の案件は、比較的メインの会話を明瞭にできたことで、無事採用となり、無事納品しました。
このような音源で反訳(文字起こし)できずにお困りの方がいらっしゃいましたら音質改善サービス「ハイブリッドサウンドリフォーム」にお気軽にご相談ください。
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